動物紋

鳥獣・虫・水中生物のほか、伝説上の生き物などを象った紋章です。

兎(うさぎ)

kamon_thumbnail 兎と云えば、餅をつく月の兎や、鱶にひどい目にあい、大国主命に助けられた白兎の物語などが有名です。 古来、兎は月ともに描かれ、めでたい瑞兆とされ、神聖な動物とされていました。

馬(うま)

kamon_thumbnail 馬は古くから日本人には縁が深かい動物です。 絵馬の起源は、神へ馬を奉納する行事だったそうです。 平将門が反乱を起こしたとき神から黒馬を賜ったという故事があり、 その関係からか、将門の末裔とされる相馬氏などが用いています。

海老(えび)

kamon_thumbnail 海老は長寿をあらわす瑞祥動物して古くから珍重されていました。

貝(かい)

kamon_thumbnail 板谷貝、蛤、法螺など様々な貝が親しまれています。

蟹(かに)

kamon_thumbnail 海産のガザミ蟹、川産の沢蟹が描かれています。ハサミを刀、甲羅を鎧とした武家の使用例があります。

亀(かめ)

kamon_thumbnail 鶴は千年・亀は万年というように、古来から亀は長寿と繁栄を象徴する縁起の良い動物です。 風水では北方を護る玄武神として信仰されています。 平安時代にはすでに紋として成立し、室町時代に数多く普及したとされています。 出雲大社の神紋としても使われています。

烏・鴉(からす)

kamon_thumbnail 三本足の八咫烏などが神紋として熊野神社で使用されています。

雁金(かりがね)

kamon_thumbnail 渡り鳥「かり(がん)」の紋章です。

猿(さる)

kamon_thumbnail デザインはデフォルメされた猿です。 武家に使用されたという記録はないようですが、歌舞伎の沢潟屋が三ツ猿です。 これは猿之助からきているといわれています。

鹿(しか)・鹿角(かづの)

kamon_thumbnail 鹿は、奈良の春日神社のご神体です。 古来より神の使いとして信じられていました。 戦国時代の武将たちが使った兜には鹿角が用いられ、 刀掛けとしても使用されていました。

雀(すずめ)

kamon_thumbnail 日常的にとても縁の深い鳥です。 竹に雀の文様は正倉院の御物にもみられるそうですが、家紋にされたのは鎌倉以降とされています。 雀の数に変化をつけたものや、竹や稲、雲と組み合わせたバリエーションもあります。 比較的珍しい紋になります。

鷹(たか)・鷹の羽(たかのは)

kamon_thumbnail 日本十大紋のひとつです。太古から人間と関わりを深く持っていました。 古来より武家にはとても人気のある紋章でした。 武礼の被り物に鷹の羽を差すなどの習慣もあったようです。 江戸時代には120家の大名旗本が、この鷹の羽紋を用いたといわれています。 デザインのバリエーションも豊富に展開されています。 すべて鷹の羽でシンボリックに表現しています。 人気のあるものは羽根を交差させた違い鷹の羽系です。

千鳥(ちどり)

kamon_thumbnail 千鳥とは特定の鳥類を指す言葉ではなく、水辺に生息する小型の鳥の総称です。 たくさん居るので千鳥と呼ばれるようになったといわれています。 俳句では冬の季語となっています。紋様としては古来からあったようで、浪と組み合わせたものが多く見られます。 家紋としては珍しい部類になります。

蝶(ちょう)

kamon_thumbnail 正倉院御物にみられる古い紋様で、様々な意匠が見受けられます。 平家物語にも登場する平維盛が、牛車に蝶丸紋蝶を用いたことは有名で、 平氏の流れを汲む一族が蝶紋を伝承したとされています。 源氏一族が様々な紋を使っていることに対して、平氏の代表紋は揚羽蝶とされています。 貴族的で雅な柄になっています。

鶴(つる)

kamon_thumbnail 「鶴は千年、亀は万年」と云われるように、古来から鶴は亀と並んで長寿を表す瑞祥紋章です。 その瑞祥と優美な姿から、平安時代にはすでに衣服、調度品に多く用いられました。 当時の絵巻物にも鶴の紋様は多く描かれています。現代でも縁起の席には欠かせない文様となっています。 家紋として成立したのは鎌倉時代といわれ、美しい絵柄のバリエーションも数多くあります。 雌雄二羽での美しさを描き、夫婦和合や子孫繁栄などを意味しています。

蜻蛉(とんぼ)

kamon_thumbnail 虫の紋章は少なく、蝶・蜻蛉・百足などくらいなものです。 蜻蛉はその生態が勇猛ですから、古来より「勝ち虫」と称され、武家にも用いられた由緒ある紋です。

鳩(はと)

kamon_thumbnail 鳩は軍神・八幡大菩薩の使いとされて、勝利を呼ぶ瑞鳥として使用されてきました。 平安時代には平家物語にも登場する熊谷直実が、軍功により源頼朝から 「対い鳩」の家紋を下賜されたという逸話が残っています。

鳳凰(ほうおう)

kamon_thumbnail 鳳凰は中国の伝説の鳥で瑞祥の代表格です。 桐とともに描かれると最も高貴な文様となっています。

百足(むかで)

kamon_thumbnail 百足は軍神・毘沙門天の使者といわれています。武家に好まれ、商家では縁起物として扱われたようです。

龍・竜(りゅう)

kamon_thumbnail 龍も鳳凰と並んで想像上の動物です。 最上級の龍と最下級の璃龍(雨龍)があります。 璃龍は水神としても親しまれたようです。

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